8月30日に第45回総選挙が行われ、民主党が308議席を獲得し、政権交代を実現しました。
医師、看護師、薬剤師など医療従事者のみが登録できるサイトである日経メディカルオンライン、ケアネット・ドットコム共同企画(2009/8/30~2009/9/3)による医療マニフェストの選択についての医師向け調査によると、今回の選挙の各政党から出された医療マニフェストの政策内容の中で一番関心があったことは、(1位)医療費財源の確保60%、(2位)診療報酬改定54%、(3位)救急・産科等、医療提供体制の整備45%、(4位)後期高齢者医療制度35%の順番でした。
今回の衆議院選挙で投票の決め手となったことは、(1位)現在の政治に不満があったが約60%と理由の多くを占めており以下(2位)当該候補者の所属する政党のマニフェスト全体を評価したから24.8%、(3位)当該候補者の所属する政党のマニフェストの医療に関する部分を評価したからが19・2%でした。
今回の衆議院選挙でどの政党に所属する候補者に投票しましたか?については小選挙区、比例区共に民主党が60%と最も多い回答でした。(2位)自民党26%、(3位)共産党4.3%。
小泉政権による政治改革により医療費が毎年1兆円以上削減され、その皺寄せは後期高齢者の負担増、診療報酬改悪による民間診療所の経営破綻、地方の赤字公立病院の閉鎖に及んでいます。かつての病院が老人のたまり場であった状態は良くないと思われますが今は病院に行きたくても支払いできないため病院にかかれないお年寄りが増えたり、身体能力を維持していくためにリハビリを続けたくても身体能力が低下しないかぎり外来リハビリを続けられない患者さんが増えているのが現状です。
またマスコミでは医師不足が叫ばれていますが、都市部はむしろ余っている状態であり足りないのは小児科、産科、救急、外科、僻地であります。
現在医師を1.5倍に増やしても医師を育てる費用(1人約1億円)がかかるだけで問題解決にはなりません。
問題点は2つあります。一つは医師側が過重労働である小児科、産科、救急、外科、僻地や大学病院に行きたがらないこと。二つめはそれらの科を志す医師がいるにもかかわらず過失などで訴訟沙汰になるケースが多く、マスコミの報道の格好のえさになるためやむを得ずそれらの科を断念している医師も多くいることです。
メスをとること、注射をすることなど侵襲的なことは必ずうまくいくとは限りません。医師や看護師もミスをおかしたくてミスしているのではありません。また患者さんの人体も機械ではないので予期せぬことも多々おこります。壊れても修理はできません。今後、厚労省が無過失補償制度、医療安全の確立を推進してマスコミも患者側だけでなく公平な報道をおこなわない限り今後医学部の定員が1.5倍になっても税金の無駄と医師があぶれるだけで問題解決にはなりません。
医師の最大団体である日本医師会は今回まで自由民主党を支持し寄付金も80%を自由民主党に収めて、選挙の基盤となっていました。
しかし、自公政権下の厚労省、財務省は日本の医療を良くしようという動きがまったくみられません。今回の日経メディカルオンライン、ケアネット・ドットコム共同企画によるアンケートはそんな医師たちの怒りが表れていると思います。これは農業、中小企業、派遣社員の方たちと同じ考えだと思います。
今回は日経メディカルオンライン、ケアネット・ドットコム共同企画による緊急アンケートを参照させていただきました。
2009 年 9 月 3 日 木曜日







